道具の達人17~包丁~

あけましておめでとうございます。本年もよろしくお願いします。

普段、ご家庭で、また年末年始によく活躍する包丁について書きたいと思います。日本の包丁は切れ味が良く、世界的にも評価され人気です。その秘密は軟鉄に刃の部分の鋼を合わせた2種類の材料を使っている点です。鋼は非常に硬く、薄く研げば切れ味も良いのですが、硬い分非常に脆い性質があります。そこで軟鉄に合わせることで硬いものを切っても切れ味を損なうことなく、強度を保てるということになります。また錆びないということでステンレス包丁がよく研げないと勘違いされている方が多いようです。鋼の包丁に比べ研ぎにくいですが、研ぐことはできます。

包丁などの刃物は「切る物」「割れ物」として縁起が良くないものと贈り物などに敬遠されがちです。しかし、刃物は本来「未来運命を切り開く」もの「厄除け」などの意味を持ち、大変縁起の良いものなのです。例えば、結婚式のウェディングケーキ入刀に用いるナイフ、建物や道路などの開館式、開通式で使われる鋏、御神刀として祭られる刀など、昔から刃物にはそのときどきに人々の願いが込められ縁起の良いものとして使われてきました。

また包丁は厄除け、厄払いという意味を込め厄年のお祝いに贈られることがあります。男性は数え年で42歳、女性は33歳が大厄です。今年、平成27年は男性が昭和49年生まれ、女性は昭和58年生まれの方が本厄になります。厄除け包丁は男性の本厄に贈られることが多いようです。女性には鋏が多いようですね。どちらも7年末から節分までに贈ります。こうした伝統行事は大事にしたいですね。大切な方に無事1年を過ごしてもらいたいという思いを込めて包丁を贈ってみませんか。