番ねずみのヤカちゃん

libra1605
リチャード・ウィルバー 著
大社 玲子 絵
松岡 享子 訳
福音館書店


人間のドドさん夫婦の家にお母さんねずみと4匹の子ねずみがひっそりと暮らしていました。その中に“ヤカちゃん”と呼ばれているねずみがいるのですが、とにかく声が大きくてやかましいのです。それがみんなの悩みのタネでお母さんから気を付けるよう、いつも言われているのですがなかなか直りません。そのせいで、ドドさんたちに見つかってしまい、ねずみ捕りを仕掛けられたり猫を飼われたりと、ドキドキハラハラの展開が続きます。ところが、この大声が功を奏し…。

子どもにとって自分が主人公になりきれる物語はとっても楽しく魅力的です。しかもこの欠点だと思われていた大きな声が、繰り返しおとずれる機器を乗り越えていく上で大変役立つというストーリー展開は子どもたちをさらに惹きつけるようです。特に太字で書かれたヤカちゃんのセリフを、大きめの声で読んでみると子ども達は大笑いします。

なぜ“番ねずみ”と呼ばれるようになったかは最後までのお楽しみです。日本では1992年に出版され長く読み継がれてきました。読んであげるなら4歳くらいから、自分でなら2年生くらいから読めますが、ユーモラスな内容で満足のいく結末は、ぜひ親子で楽しんで頂きたい1冊です。

多可町図書館 依藤啓子